連載 バルナバクリニック発 ぶつぶつ通信・19
正解などない,いろんな人生
冨田 江里子
1
1St. Barnabas Maternity Clinic
pp.964-965
発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100306
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フィリピンにはいろいろな人がいる。男性だがしぐさや心は女性の“バクラ”や,その反対に女性だが男のような“トムボーイ”。こういう人たちも当たり前に,いろいろな形で家族を持っている。診察を通じてそういう知り合いも増え,人生いろいろでいい,と私も思っていた。
ベイビーの家族たち
ある夜,18歳のベイビーは隠れるように5人の女性に囲まれ,クリニックに運んでこられた。家族のなかでお産は長女であるベイビーが初めてらしく,クリニックに連れてきてからは皆どうしていいのか戸惑っているような,無関心のような,初めてのことに,居場所を見つけられずにいるように感じられた。
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