連載 MSEを穴埋め式問題で練習してみよう・4
せん妄のケース
武藤 教志
1
,
小野 悟
2
1宝塚市立病院
2公益社団法人岐阜病院
pp.184-193
発行日 2019年3月15日
Published Date 2019/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200598
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精神科でも決して珍しくない「せん妄」。過活動型せん妄の多彩で激しい精神症状(とくに「精神運動興奮」を伴うもの)が急激に現れれば、「これはせん妄だ」と見立てやすいのですが、そんなせん妄ばかりではありません。“静かなせん妄”とも言える低活動型せん妄もありますし、過活動型せん妄であっても、多彩で激しい精神症状が現れる前から“いつもとちょっと違う”“どこかおかしい”といった程度で気づかれる前駆期・前兆期が存在する場合がほとんどです。この時点で介入を行えば、はるかに早くせん妄離脱できます。静かなせん妄を見逃さず、早期に症状を発見できなければなりません。そこで今回は、せん妄の早期発見場面を取り上げます。
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