特集 「発達障害」だと考えると、こういうアプローチのほうが有効だ
大人の病棟にもいる「隠れ発達障害」―彼らとの間で起こる困った場面を絵解きします―
栗田 育子
1
1大阪府立精神医療センター
pp.18-29
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100484
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他の人に言わせると、私はどうも発達障害にハマってしまった人間の1人らしいのです。発達障害の人に出会うとついうれしくなるのは事実。精神科で働く人と話していると、近頃必ずといっていいほど「発達障害者が1人いると、病棟が混乱して困る(うんぬん)……」が話題になるのですが、それを聞くと、つい彼らの側に立って「いやいや、そうじゃなくって……」と説明したくなってしまいます。
ここでいう発達障害とは、「精神遅滞」や「肢体不自由」などの、従来から公認されてきた古典的障害を指すのではありません。近年になって精神科領域でケアの対象となってきた、「広汎性発達障害」「学習障害」「注意欠陥多動障害」などを指しています。
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