連載 この本に注目
『ウィー・アー・クレイジー!?』
他人から見ればみんなクレイジー??
坂田 三允
1
1群馬県立精神医療センター
pp.118
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100017
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本書は、「統合失調症という聞き慣れない持病と精神障碍を抱え20年。とうとう40の大台に到達しました。おじさんと呼ばれることに抵抗を感じつつ、腹のたるみが気になり始めるお年頃。禿げないことが唯一救いのジェントルマン」である佐々氏が、「実在の人物や団体を特定できないように心がけながら、(中略)僕の人生で起こった出来事、味わった精神状態」を聞き手である高松氏に語った物語である。
高松氏によれば、「聞き手、または友人として、(中略)1年半向き合い」、「統合失調症などの精神病者に無理やり、または、興味本位で自殺や病的体験を聞いてはいけない」といわれながら、「本書では言い澱むことなくスムーズに語ったように書いていますが、自殺について話しきるまで約1年、正邦についても約半年、キクチについては1年近く時間をかけ、隔離室に収容された体験にも半年以上費やし、段階的に話してくれた内容」をまとめたものである。
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