特集 在宅での排泄ケアを見直す
訪問看護婦,ヘルパーに必要な尿失禁の医学知識
上田 朋宏
1
1公立甲賀病院泌尿器科
pp.411-416
発行日 1998年6月15日
Published Date 1998/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901820
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はじめに
尿失禁の患者は,みなさんに「尿失禁がありますので宜しくお願いします」とは言わないと思われます.もし,病院で尿失禁の治療をした後,再発の恐れがありますので十分に注意してくださいと医療情報を提供して下さる先生がいれば,非常に貴重な地域のドクターであると思います.おそらく,どうして注意する必要があるのか,コンタクトをとれば忙しくても時間をとって,丁寧に教えて下さると思います.
しかし,多くの場合は,尿失禁は脳梗塞や脳出血の合併症として,ひどい場合では,オムツ使用中であるぐらいの情報しか得られないと思われます.オムツの交換頻度がわかればまだいいほうかも知れません.尿臭がひどくて,初めて問題とすることも少なくないのではないでしょうか.
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