米国短報
人生のリスクと保険加入―精神的+経済的打撃を考える
Scott 渡辺 由佳里
pp.246-247
発行日 1998年3月15日
Published Date 1998/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901796
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幸福のあやうさを思いしらされた3つの事件
今月は最近私の身のまわりに起こった3つの“事件”から米国の医療と保険について考えてみたいと思います.
まず1つめは(私事ではありますが)先日妊娠22週で流産したことです.連続3回目の流産なのでそれなりに悪い結果を受け止める下地はあったにせよ,前回2回は妊娠初期でしたし,今回は羊水検査の結果も正常で安定期に入っていたため,我々夫婦も4歳の娘もすでに胎児を家族の一員として扱い始めていました.私も助産婦として同様の状況におかれた妊婦さんを看護した経験はありますが,自分がその立場に立たされて初めてこの時期の流産,死産で受ける身体と精神の痛みを思い知らされました.
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