連載 訪問看護に必要な知識とスキル―技術編・8
在宅人工呼吸療法(1)―在宅導入時の基礎知識
長谷川 美津子
1
1セコム㈱在宅医療事業部
pp.214-218
発行日 1998年3月15日
Published Date 1998/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901789
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はじめに
在宅人工呼吸療法(HMV:Home Mechanical Ventilation)実施者の潜在患者は大変に多いと推測されており,近年,急速に増加してきています.木村は1)1993年までは在宅人工呼吸療法者は約200名程度と推定され,1995年4月は約600名,1997年1月には約1,400名と述べています.この療法は生命維持に直結するため,在宅療養者の安全性と安定した療養継続のためには,専門職による高度な判断や機器類の操作を含む知識・技術と患者・家族教育の技術が必要になります.また,多くの関係機関と職種の連携を必要とするので,システム化されたチームプレーの確保が重要となります.さらに,経気管陽圧人工呼吸器の装着にあたっては,療法の充分な説明と本人の意思確認という最も重要な倫理的課題への支援が必要となります.
ここでは(経気管陽圧式)在宅人工呼吸療法を準備するにあたって,訪問看護婦自身がイメージ化できるように,在宅人工呼吸器の取り扱いのアウトラインをまとめることにしました.インフォームド・コンセントおよび呼吸管理や在宅人工呼吸療法についての詳細は,各専門書をお読み頂きたいと存じます.
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