特集 訪問看護とリハビリテーション
地域におけるリハビリテーションのあり方―作業療法士として民間企業を開設した経験から
設楽 美紀
1
1㈱オイレス
pp.331-335
発行日 1997年5月15日
Published Date 1997/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901656
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はじめに
最近,リハビリテーション(以下リハと略す)の語とは区別されて,地域リハ,在宅リハ,生活リハの言葉が使われている.これは,リハ=機能回復訓練の意味合いが強くなっているためと考える.リハ本来の意味は,「障害を持った人の社会的な復権であり,生き生きした生活が送れるように援助する全ての取組み」である.しかし,これまではリハというと,医療機関や施設の中で,スタッフ主導の機能回復訓練を中心として進められてきた.これは我が国のリハ治療技術が欧米より遅れていたため,これを進歩させることに専心するあまり,「生活」を置きざりにしてきたのが原因と考えられる.今後は,その人なりの生活を実現できるよう,リハ本来の理念に基づいた対応を構築していかなければならないと考える.
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