特集 在宅ケアにおける医療廃棄物問題
在宅医療廃棄物は適正に処理できるか―啓発とともに法制度の整備が急務
渡辺 昇
1
1(株)医療廃棄物研究所
pp.180-185
発行日 2002年3月15日
Published Date 2002/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901455
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在宅医療廃棄物問題への動き
在宅医療をはじめ,在宅看護・在宅介護など在宅ケアの拡充と,先般の介護保険制度発足により,今後さらに在宅ケアを選択する患者が増加することが予測されている。このような状況下ならば,私たちは当然,在宅ケアに関連して排出される廃棄物をどうするかという問題について考えるべきであるのだが,医療や看護・介護自体にさまざまな課題があるために,廃棄物の問題まで考えていられないのが本音のところだと思う。
先に厚生省(現在,廃棄物の所管は環境省に移管されている)は,「在宅医療に伴い家庭から排出される廃棄物の適正処理の推進について」の調査を(財)廃棄物研究財団に委託し,『在宅医療廃棄物の適正処理方策に関する研究報告書』に取りまとめ,同報告書を参考にするよう,各都道府県廃棄物処理行政担当部(局)長宛に通知を出している(平成10年7月30日付)。
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