特集 病院クリーン作戦
改正廃棄物処理法と感染性廃棄物
中川 晃一郎
1
Koichiro NAKAGAWA
1
1厚生省生活衛生局水道環境部産業廃棄物対策室
pp.228-229
発行日 1992年3月1日
Published Date 1992/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903740
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はじめに
1988年,米国ニューヨーク州の海岸に大量の医療廃棄物が漂着し,これらからB型肝炎ウイルスやエイズウイルスが検出されたことから,感染性廃棄物についての関心が高まった.
わが国でも,医療機関内における職員の感染事故例が多数報告されており,三重大学医学部付属病院の医師の死亡事故は記憶に新しい.幸いなことに,医療機関から排出された感染性廃棄物が原因でB型肝炎等の感染症に罹患した例は報告されていないが,これらの廃棄物が感染源となる可能性は否定できず,清掃作業員や廃棄物処理業者が感染するのではないかという不安から,感染性廃棄物の適正な処理の確保が求められるようになった.
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