特集 在宅における効果的な口腔ケアを目指して
器質的口腔ケアの実際
足立 三枝子
1
1府中市民医療センター
pp.901-906
発行日 2002年11月15日
Published Date 2002/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901415
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口腔清掃の考え方
口腔の健康の維持は,一般的にはセルフケアが中心になります。しかし,病院,施設,在宅で療養生活を送る方の多くは,セルフケアが十分に行なえない状況にあるため,健康な方に比べ,より専門家による援助が必要です。
近年,このような方々に行なう口腔ケアの有効性が科学的に立証され,効果については誤嚥性肺炎や人工呼吸器関連肺炎など呼吸器感染症の予防や,意識レベルの回復,また摂食機能障害の軽減による栄養状態の改善,さらには全身の健康や社会性の回復にもつながることが明らかにされてきています1)。このため,看護・介護職の間にも口腔ケアの関心が高まり,また取り組みも進みつつあります。
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