連載 在宅で必要なクスリの知識と服薬のコツ・7
糖尿病治療薬[前篇]
藤澤 節子
1
1ひまわり薬局
pp.837-840
発行日 2002年10月15日
Published Date 2002/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901404
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知らず知らずに病気は進行します
糖尿病が進行すると,のどが渇き,水分の摂取量が増え,トイレが近くなり,疲れやすくなるなどの症状があらわれます。軽症の糖尿病には自覚症状がありませんので,健康診断か,合併症が出て,はじめて糖尿病であることがわかります。
糖尿病とは,すい臓のランゲルハンス島から分泌されるインスリン作用の不足で,ブドウ糖が細胞に取り込まれず,慢性的に血液が高血糖状態になり,糖が尿中に排泄される疾患です。ベトベトと糖を多く含んだ血液が,長期間血管を流れているのですから,いろいろな合併症が引き起こされます。在宅に伺うと,手足がしびれたり,視力が弱くなったり,人工透析になったりなどの,合併症に苦しみながら,療養なさっている患者さんに出会います。
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