特集 在宅ケアも“ちょっと”IT―電子機器活用のコスト&ベネフィット
特集5
実務処理システムのこれから―介護産業のリーディングカンパニーとして現場からの提案
服部 知子
1
1社会福祉法人せいうん会システム部
pp.293-297
発行日 2001年4月15日
Published Date 2001/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901296
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レセプトだけのシステムからの進化
西暦2000年4月からの介護保険制度施行に伴い,民間の多数の介護サービス事業者が,ビジネスとしての介護サービスを本格的にスタートしました。一方で,一部の大手を除き実務処理のシステム化は行き渡っておらず,手書きでの請求業務が行なわれている事業者も依然あるでしょう。また,数か月を経たところで,請求業務の月間ローテーションと運営方法に慣れた事業所が,手作業にうんざりした職員からの要望により,あるいはソフト会社に薦められ,または本社や運営主体の方針で下半期の経費を鑑みながら,パッケージソフトを導入した例もあるでしょう。
施行後3か月の介護報酬請求の状況下では,処理が手作業でまかないきれず,実務処理システムの必要性が早くも声高に叫ばれていました。その後,前述のような現象でコンピュータシステムの導入が行なわれた時期がありました。いわゆる“レセコン”ですが,これはつまり,介護保険制度における請求業務だけを担ったシステムです。まして次世代のビジネスモデルになるような業務の標準化や運営ノウハウの蓄積はこれからと言わねばなりません。
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