プラクティカル・メモ
自動処理システムの検討
清宮 良昭
1
1神奈川総合リハビリテーションセンター
pp.614-615
発行日 1981年6月15日
Published Date 1981/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102430
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1.はじめに
作業療法を実施する際,評価は訓練計画および効果判定に重要な意味を持つ.したがって,患者の情報を十分把握できる評価が必要であり,必然的に検査項目が増す.その結果多くの評価時間が必要となる.
しかしながら,評価に多くの時間をかけることは,患者の早期訓練,診療期間の短縮およびOT 1人当りの受持患者数にマイナスの因子をもたらす.
このことから,評価を効果的に実施し,短時間で評価結果をまとめることが要求される.
上肢機能検査の実施に必要な時間について検討して見ると,①検査の準備,②検査の実施,③検査データの処理,④検査結果の検討などに区分される.
これらについて,時間短縮を検討してみると,①について,検査場面を常時設定しておく,簡単な準備で出来るように検査用具を保管する,②について,検査項目を最小限にする,項目当りの所要時間を短くする.データの記録を簡単にする,③について,データ処理を簡単にする,④について,検査結果を直感的に把握できるようにまとめる,などが考えられる.
今回,検査時間で最も不必要と考えられる検査データの処理時間について,時間短縮を目的に金子式簡易上肢機能検査(以下STHFと略す)をモデルとして,検査データの自動処理システムを検討したので報告する.
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