レポート こちら現場からお届けします!・第6回
看護とリハの関係を解明する—「カンパニー ガラスの目玉」結成
河本 のぞみ
1
1訪問看護ステーション住吉
pp.764-765
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201287
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訪問看護ステーションで仕事をして、20年を超えた。それまでも、地域という分野に身を置く作業療法士だったが、上司も同僚も看護師という職場に入ったとき、まったくの異文化社会に来たと思った。たった1人のリハビリテーション職だったわけではない。すでに常勤の作業療法士と理学療法士が奮闘していたが、圧倒的な看護言語が飛び交うなかで、リハ職は違和感を共有する言葉をみつけることができなかった。介護保険もICF(国際生活機能分類)もない1990年代後半の話だ。
看護計画書にも困った。「安楽に安全に在宅生活を送る」という目標に、「車いすでバスに乗る」という話を重ね合わせる技と論を当時はもっていなかった。それに看護師の肝の座り方、看護チームの伝達力の前には、リハ職の言葉は陳腐に響く気がした。皮膚の破れに目を凝らし、ウンコとか平気で言う人たち。命の前線にいる人たちは、その仕事自体が有無を言わせないようなところがある。
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