特別記事
在宅ケアにおけるインフルエンザの予防と対応
渡辺 修一郎
1
1東京都老人総合研究所(地域保健部門)
pp.130-135
発行日 2001年2月15日
Published Date 2001/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901270
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はじめに
インフルエンザウイルス感染症であるインフルエンザは,38℃以上の高熱や頭痛,筋肉痛,関節痛,全身倦怠感などの全身症状,のどの痛み,咳や痰などの呼吸器症状などがみられ,ふつうのかぜに比べ症状が重く全身症状が顕著である。潜伏期間が1~3日と短く,強い感染力を持ち感染すると発病する割合が高いため,集団単位で流行する傾向がある。
インフルエンザウイルスは周期的に大きな抗原変異を起こすため,これまでしばしば世界的な大流行を引き起こし,甚大な被害を出している。特に,高齢者はインフルエンザにかかると肺炎を併発したり,基礎疾患を増悪させたりして重篤になりやすい。
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