連載 訪問看護 時事刻々
今月の話題 介護報酬論議
石田 昌宏
1
1日本看護協会政策企画室
pp.997
発行日 2001年12月15日
Published Date 2001/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901262
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いよいよ,介護報酬改定に向けた論議が公に始まった。厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会だ。23人の委員は,介護保険に詳しい大学教授,保険者である行政の長,関係団体の役員,そして高齢者の代表など多彩である。半数は介護保険制度が始まる前も同じ介護報酬を議論してきたメンバーで精通家がそろっている。残念なことは,介護保険のサービス提供をマネジメントする介護支援専門員の代表が見られないことだが,これは中心となる全国組織がないからだろうか。
第1回目の会議は10月22日に開かれた。事務局の説明によると来年の7月に介護報酬の骨格ができるよう,月1回のペースで議論が進められるとのこと。かなり忙しい会議になりそうである。この途中の4月には医療保険の診療報酬改定も予定されているし,これから年末にかけて行なわれる医療保険制度改革の具体化作業によっては,医療保険の患者自己負担が大きく増えるかもしれない。特に訪問看護事業所にとってしばらくはアンテナを高く張っておく必要がありそうである。
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