特別記事
在宅高齢者の急変と対応の留意点
中村 恵子
1
1青森県立保健大学健康保健科学部
pp.991-996
発行日 2001年12月15日
Published Date 2001/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901261
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はじめに
訪問看護ステーションは4,354事業所,利用者は187,531人(平成12年3月)1)で,病院などで開設している訪問看護室(部)を加えると,平成4年に老人訪問看護制度が開設された後の急激な伸び率を見ることができる。訪問看護ステーションに従事するナースは平成8年に7,921人(0.8%)から平成10年には15,155人(1.5%)2)で,病院,診療所等の訪問看護室を加えるとさらに数値は多くなる。このように訪問看護に携わるナースは医療の在宅への移行,介護保険による在宅高齢者の増加に伴い,今後も増加することが予想される。
訪問ナース達が最も恐れるのは,訪問患者の急変である。在宅において急変に遭遇しやすいのは幼少児と高齢者であり,突然死,不慮の死の頻度は75歳以上の高齢者では窒息,交通事故,転倒・転落,溺水,熱傷の順3)である。
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