特別企画 訪問看護の有害事象—事故、ヒヤリ・ハット、感染症はどのぐらい発生しているのか
訪問看護従事者が経験する事故
柏木 聖代
1
1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科ヘルスサービスリサーチ看護学分野
pp.226-230
発行日 2023年5月15日
Published Date 2023/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201985
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訪問看護従事者の事故発生の背景
訪問看護が制度化されてから30年以上が経ちました。訪問看護従事者数は、2001年の約3万人から2021年には約15万人(看護師は約9万人)に増加し*1、在宅ケアの中心的な役割を担っています。
その一方で、「訪問看護師の約50%が利用者やその家族・親族等から暴力を受けた経験がある」といった職務上の事故の発生が報告されています*2。訪問看護従事者の安全管理は、訪問看護の質を確保する上でも重要であり、組織的かつ国全体として取り組むべき課題の一つと言えます。
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