連載 50歳からの人生行路 精神科医の老い方論・第3回【最終回】
人生の秋と冬を存分に生きる—林住期と遊行期の醍醐味
服部 祥子
1
1大阪人間科学大学
pp.206-211
発行日 2019年3月15日
Published Date 2019/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201140
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一生涯を4つの時間に区分する「四住期」という古代インドの人生モデルについて前回概説した。人生前半の学生期と家住期は、学びの時間および一家をなして働き子どもを育てる時間で、前回も述べたようにこの2つは、時代や国を越えてほぼ共通する普遍的な人生ステージと言える。しかし人生後半の林住期と遊行期は、他のどこにも見当たらないユニークな発想から生まれた設定である。
そこで2000年前に古代インドで提起された考えを現代日本に置き換え、人生100年時代に則した「四住期」論として取り上げ、ことに林住期と遊行期について考えを深めてみたい。
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