特集 「面」で支える子どもの暮らし—看護職はいかに連携することができるのか
—【地域で「面」をつくる試み❶】—兵庫県姫路市で、医療的ケアの手技を統一する
宮田 広善
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1姫路聖マリア病院小児科重度障害総合支援センタールルド
pp.638-641
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200997
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医療的ケアとは、口腔・鼻腔・気管カニューレ内の吸引、経管栄養など、従来は医療職によって担われてきた行為であるが、在宅の重度障害児・者の増加に伴って、親・家族だけでなく教員や福祉施設職員も実施することが必要になってきた医療的生活維持行為をいう。
暮らしや育ちに医療的ケアを必要とする子ども(以下、医療的ケア児)が増えている。2016年度、何らかの医療的ケアを必要とする0歳から19歳未満の在宅の児童は1万8272人で2005年の約2倍、うち人工呼吸器装着児は3483人で約13倍となっている*1。成人での正確なデータはないが、医療的ケア児が成人になるだけでなく、中途障害や進行性疾患などが加わってさらに多くなると考えられ、生活介護事業や居宅訪問型事業でも問題になっていることが推察される。
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