特集 質の高い排便ケアを継続する
介護老人保健施設の組織的な排便ケアの取り組み
原田 裕子
1
1医療法人社団仁智会金沢春日ケアセンター
pp.607-616
発行日 2016年8月15日
Published Date 2016/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200506
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コンチネンスケアチームを立ち上げる
金沢春日ケアセンター(以下、当センター)は、金沢市にある介護老人保健施設(以下、老健)、ケアハウス、クリニック、グループホーム、ショートステイ、通所サービスなどから構成される複合施設である。老健は定員240名で、常時230名前後が入所している。
老健でそれまで行なわれていた排便ケアは、基本的に3日間排便がなければ下剤や座薬を使用し、それで下痢になれば下剤を中止し、下痢が治まればまた下剤を再開するというものであった。下剤を使用しても排便がなければ、さらに下剤を続けて使用するなど、便秘とは何か、下剤の作用時間、作用機序などを考えることなく、医師の指示のままにケアを行なっていた。また、新規入所者が入所前に実施されていた排便対策を、新たな評価をせずにそのまま継続していた。
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