特集 2014年度診療報酬改定からの展望「ときどき入院、ほぼ在宅」への射程
本格化する「病院機能分化」の波が在宅・地域へ―“在宅推し”の2014年度診療報酬改定
山田 康夫
1
1東京医療経営総合研究所
pp.524-533
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102834
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2014年度診療報酬改定が、この4月に実施された。前回の2012年度改定は介護報酬との同時改定で大きな見直しがなされ、従来なら、その次の改定は小幅にとどまるパターンだが、今回はむしろ拍車がかかっている。これは、2025年の医療・介護の将来像*1に向けた「社会保障と税の一体改革*2」(以下、一体改革)の具体的強化が背景にあるからで、病棟の施設基準厳格化による「在宅」への流れを強めることが軸である。筆者が都市郊外の医療法人で訪問看護ステーション開設と、その後1年間の経営サポートを担当した1990年代半ばには、すでに在宅医療推進は厚生省(当時)の重要政策であったが、ここに来て飛躍的に推し進められる状況が生まれたといえる。
本稿では、在宅医療・訪問看護分野を中心に今回改定の概要と意義を振り返り、今後の展望を試みたい。
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