巻頭インタビュー ケアする人々・12
新たなケアは「違い」の認識から―さまざまな違いが共にあった京都盲唖院を追って
木下 知威
pp.645-651
発行日 2012年8月15日
Published Date 2012/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102263
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1878(明治11)年、京都の中心地に建てられた「京都盲唖院」。現在の聾学校・盲学校の源流となった学校でもある。そこには、目の見えない、耳の聴こえない子どもたちが、共に学び生活をしていた。その歴史を追い続けている木下さん自身、生まれつき耳が聴こえない。幼いころから「他人とは違う」という思いを抱いていたという。しかし木下さんは、「その『違い』は盲人・聾者に限ったことではない」と述べる。老いに伴って体の機能が低下し、いろいろな「違い」があらわれる。その「違いの存在」を知ることで見えてくる、現代のケアに取り入れるべき視点とは――。
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