書評
『《看護ワンテーマBOOK》がん専任栄養士が患者さんの声を聞いてつくった73の食事レシピ』
岡田 晋吾
1
1北美原クリニック
pp.266
発行日 2012年3月15日
Published Date 2012/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102151
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在宅や施設で患者さんをみていると、やはり人にとって「食事」は、とても大切なことなんだな、と感じる。がんの末期で中心静脈栄養ポートを入れた患者さんが、家に帰ったら食事がとれるようになった例を何人も見てきた。
もちろん入院中も、栄養士さんや看護師さんが何とか少しでも食べてもらおうと努力しているのだろうが、家では何かが違うのだろうと思っていた。家で食べられるのはなぜだろうと気をつけて見ていると、やはり食事をつくる過程を嗅覚や視覚で感じられる、摂取時間や量も患者さんの好みに合わせられる、そして何よりも、その病態や気分に合わせた食事をつくってもらえることではないかと気づかされる。
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