書評
『悲嘆とグリーフケア』
中嶋 由紀子
1
1長崎大学附属病院
pp.960
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102044
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大切な方をうしなうつらさを理解できますか? そして、その方々を支える難しさ、とても大きくて悩むことがありませんか? 私もこれまで関わらせていただいた患者さんのご家族や恋人など、仲がいいほどそのつらさは大きいように感じられて、どう支えていったらいいのだろうかといつも悩んでいました。
今回、広瀬寛子さんが、大切な方を失うつらさや、その支援の仕方について丁寧に書かれている『悲嘆とグリーフケア』を読ませていただきました。中にはドキドキするようなリアルな表現で、(実際に体験されたことのようですが)ご家族の悲しみやつらさが書かれていて、心に響きました。愛する大切な人の死に向かい、愛していればいるほど残されるであろう、または残された方たちの悲しみは慟哭に近く、私たちケアを提供する側もまた大きな悲しみを抱えることになります。
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