特集 在宅ターミナル 逝く人の支援を考える
遺族のためのグリーフケア
宮林 幸江
1
1宮城大学看護学部看護学科
pp.234-239
発行日 2008年3月10日
Published Date 2008/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100949
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死別後の悲嘆(グリーフ)には,精神的反応,身体的反応,行動反応が起こる。悲嘆のプロセスとしては,①ショック期,②喪失期,③閉じこもり期,④癒し・再生期があるといわれているが,実際には故人を思い起こす「思慕想起」と「現実への対応」との間に揺れ動く傾向がある。
悲嘆へのケアとしては,とくにうつ的な不調への対応が保健師の取り組む課題のひとつであり,スクリーニングでうつの傾向がみられたら専門家の受診を勧めるべきである。また,死別後の遺族を訪ねる際は,傾聴に徹するなどコミュニケーションの工夫が求められる。
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