書評
『在宅ケアのつながる力』
角田 直枝
1
1茨城県立中央病院
pp.430
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101886
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
この原稿をそろそろ書こうと思っていた矢先、東日本大震災が起こった。私の病院も震度6強で、壁や床に亀裂が入り、パソコンや医療機器が散乱。直後から非常用以外のライフラインは止まり、廊下にも会議室にも患者が横たわった。それから約10日、私は病院に泊まり込む生活。看護局長兼寮母さん(?)になった。
TVのニュースでは宮城・岩手などの津波、福島の原発の厳しい状況が繰り返し放送され、そのたびに、それらの県で出会った訪問看護師や看護協会の人たちの顔が思い出された。「みんな無事で」と心のなかで祈ることしかできなかった。私は私の病院の患者さんと看護師のことで精一杯だったからだ。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.