連載 ヒト・モノ・バをつなぐ認知症ケア―今日のデザインの役割・11
家族心理の整理と支援の検証・1
山崎 正人
1
1東海大学教養学部芸術学科デザイン学課程
pp.420-424
発行日 2009年5月15日
Published Date 2009/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101334
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家族の心理とその周辺
これまでの連載では,主に認知症の当事者(母親)に対して,自立支援や障害の対処という目的で実施した支援の事例を紹介してきました。いうまでもなく支援の基本は当事者のことを深く知ることです。この関連では,本誌14巻1号で行動特性を知る実験から得られた情報の活用と観察の重要性について説明しました。しかしながら,研究をする立場である前に介護家族であり,BPSD(認知症の周辺症状)の影響を受け,冷静に母親を観察することの難しさがあることにも本誌14巻3号で触れました。
本稿では,介護家族の心理を主題として,私自身(筆者)が受けた影響,次号では,筆者以外の家族が受けた影響を整理し,さまざまな状況下で実施した支援の検証を行ないます。
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