連載 高齢者虐待にどう対応するか・14
施設虐待対応の基本的な知識・1
和田 忠志
1
1千葉健愛会あおぞら診療所高知潮江
pp.416-419
発行日 2009年5月15日
Published Date 2009/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101333
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はじめに
前回は施設での虐待に対して,ごく基礎的な事柄について述べました。今回は,もう少し施設虐待について深めたいと思います。特に,家庭内虐待との違いに焦点をあてて,施設虐待の具体的内容が理解できるよう話を進めたいと思います。
なお,本稿で「施設」という場合,「高齢者虐待の防止,高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」(以下,高齢者虐待防止法)に定める「養介護施設」ではなく,ケアを要する利用者が,基本的に永続的な住居として利用している「居住系サービス事業所」をさすこととします。本稿の内容は,居住系サービス事業所に近い活動をしている通所介護系の事業所の方々にとっても,参考になると考えます。
また,本稿では,高齢者虐待防止法にならい,施設従事者を「養介護施設従事者」という言葉で表現したいと思います。この養介護施設従事者には,現場で高齢者のケアに従事するケアワーカーのみならず,管理者や経営者を含めて考えます。
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