連載 訪問看護 時事刻々
今月の話題 看護の質の向上と確保に関する懇談会
石田 昌宏
pp.41
発行日 2009年1月15日
Published Date 2009/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101237
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舛添厚生労働大臣のもと,「看護の質の向上と確保に関する懇談会」が始まった。1月には議論を取りまとめるようなので,相当早いペースで進行されるわけだが,「懇談会の議論の方向性は実行に移す」と大臣が言ったので,第2回から「検討会」に“格上げ”されたこともあり,どうしても期待してしまう。急に開かれた感の残る懇談会だが,大臣が「都立墨東病院に行った際,看護師不足でNICUが15床中12床しか稼働していないと聞いた。医師の過酷な状況が言われているが,看護師はどうなのか。処遇も含めて看護の在り方を議論する場が必要と考えた」と語ったように,ここになってようやく看護師の不足が医療全体に影響していることを理解してくれたようだ。
さて,この懇談会の主な検討課題は,①看護職員の確保,②新人看護職員の質の向上,③チーム医療の推進,④看護教育の在り方の4点。初日に行なわれたフリーディスカッションでは「似たような仕事を看護師全員がするのは非効率的」「ナースプラクティショナーの導入が必要」といった,看護職のなかでの役割分担を推進する方向の意見がでた。
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