特集 がんターミナルにおけるQOLの維持・向上
終末期に直面する口腔症状に対するケア
大田 洋二郎
1
1静岡県立静岡がんセンター歯科口腔外科
pp.892-896
発行日 2008年11月15日
Published Date 2008/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101188
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がん終末期の患者に,しばしば見られる口腔粘膜の炎症や疼痛症状への対処は,医学および看護教育カリキュラムのなかで十分教わる機会が多くはありませんでした。そのため,訪問看護に従事する看護師にとってこれでいいのだろうかと不安感を感じながら口腔ケア介入や対処をおこなっている状況が少なからずあると思います。
私の勤務するがん専門病院の緩和病棟でも,病棟看護師がしっかりと毎日口腔ケアを実践しているにもかかわらず,改善がなかなか見られないため,医師,看護師から口腔ケア介入の依頼が毎週2,3件あります。これから推察するに,在宅の終末期がん患者の口腔トラブルの対処やケアは,訪問看護師にとってかなり身近で重要な問題になっているのではないでしょうか。
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