特集 訪問看護・介護のこれからの制度設計
2009年度の介護報酬改定に向けて―利用者・市民の立場から提出した意見書に込めた思い
沖藤 典子
1
1厚生労働省社会保障審議会・介護給付費分科会
pp.833-836
発行日 2008年10月15日
Published Date 2008/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101175
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介護保険は,2000(平成12)年4月1日から始まりました。この日は朝から各地の介護サービス事業所のスタートがテレビ中継され,高齢者介護がようやく近代化の一歩を踏み出したと,感慨深くその様子に見入ったものです。限定的・選別的だった措置制度から契約制度へ,高齢者の自立支援,介護の社会化,どの言葉をとってみても鮮烈であり,明るさに満ちていました。
介護保険は,5年ごとの制度の見直しと,3年ごとの介護報酬の改定が行なわれることになっています。現在,小泉前総理大臣が2001(平成13)年に設置した経済財政諮問会議による略称「骨太の方針」に基づき「社会保障給付費の伸びの抑制……5年間毎年2200億円の削減」とされているため,改正案は“給付抑制”(国民にとっては“利用抑制”)が前面に出ています。
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