連載 訪問看護 時事刻々
今月の話題 准介護福祉士
石田 昌宏
pp.29
発行日 2008年1月15日
Published Date 2008/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100980
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「准介護福祉士」ができる。2007(平成19)年11月28日の参議院本会議で,介護福祉士の資格取得に国家試験を義務付ける改正社会福祉士・介護福祉士法が可決,成立した。その際,当面の措置として試験なしで名乗れる「准介護福祉士」も設けることになった。
現行制度では,福祉系高校卒業者や実務経験を経て介護福祉士になる者には今でも国家試験があるが,養成施設は卒業さえすれば介護福祉士の資格が取れた。しかし,2013(平成25)年1月実施の試験から,全員が国家試験を受験しなければならなくなる。全員に国家試験を課すことによって一定の質を保証する仕組みは歓迎だ。しかし准介護福祉士という資格は理解できない。2年以上の介護福祉士養成施設を卒業後,介護福祉士の国家試験の未受験者,不合格者が登録すれば,「当分の間」,准介護福祉士と名乗れる(法律上は,准介護福祉士は介護福祉士資格の取得に向けて努力をすることが規定されている)。看護の場合は,准看護師といっても当然試験に合格しなければならないが,准介護福祉士は養成所を卒業すれば試験に落ちてもなれる……。
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