連載 家族にできるケアの手引き―在宅で療養するがん患者の家族のための事前説明ブックレット・12
―医療処置法⑤―持続注入法,尿道・膀胱・腎臓カテーテル法
福井 小紀子
1
,
田中 千賀子
2
1千葉大学看護学部訪問看護教育研究分野
2田園調布医師会立訪問看護ステーション
pp.788-793
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100915
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1 持続注入法
鎮痛薬としてモルヒネを使用するときは,食事ができているかどうか,点滴が行なわれているかどうか,痛みの強さや出現パターンはどのようになっているかなどにより,その投与方法が異なってきます。モルヒネの投与法は,経口(口からの内服)と非経口に分けられ,さらに,非経口は,直腸内投与法(坐薬),持続皮下注入法,持続点滴注射法,持続硬膜外注射法に分けられます。
例えば,食事が十分にできている患者さんの場合には,日々の生活の質的な向上や自立を促すという観点から経口投与が望ましく,定期的に薬を飲むのが困難な患者さんの場合には,坐剤を定期的に用いたりします。また,痛みの強さが変動し口からの薬の内服が難しい患者さんの場合には,薬の量の微調整の効く持続皮下注入法を用いたり,点滴投与をすでに受けている患者さんには,モルヒネの持続点滴注射を行なったりします。
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