特集 こんな生き方もある―地域に根づくナースたち
レポート
「地域でその人らしく暮らす」ことをめざして―民間デイサービス事始め
内海 静子
1
1NPO生活リハビリクラブきらら
pp.879-883
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100804
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看護は“自分探し”の道
振り返ると早くも数十年,生まれてから何も考える機会も持たずに,誰かに背中を押されるような生活を18年も続けていた私が,「私って,いったい何がしたいのだろう?」と自問し,“自分探し”の道として選択したのが看護学校への入学でした。初めて目にしたナイチンゲール誓詞,毎日繰り返し聞くたびに,初めての自己決定にしては私もなかなか良い選択をしたな……という気分になったものでした。しかし,時には自分のもの覚えの悪さに,「しんどいなぁ」という気分にもなったりしました。
なんとか看護婦(当時)免許を取得することができて,ある病院に就職し,その後,数年間は夢中で駆けずり回ったような気がします。そして私の知り合いの方(尊敬してやまない医師)の表現をお借りすれば,「ちょうど人生の正午を過ぎようとするころ」,私はふたたび,「このままでいいのかな?」という気分に支配されたのです。
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