特集 進化する入浴ケア[1]安心で安全な介助とは?
進化する入浴設備とケア―写真で見る入浴設備リフォーム実例集
山田 穣
1
1リハビリデザイン研究所
pp.702-710
発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100775
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
入浴が与える「生きる力」
画期的だった「生活リハビリ式」入浴
「生活リハビリ式入浴」が障害のある老人のための入浴法として注目され,老人ケア施設に導入され始めて以来,もう十数年になります。最初の実践は,当時,生協が開設したデイサービスとして話題になった川崎市の「生活リハビリクラブ」で,ここが「生活リハビリ式」入浴の発祥と記憶しています。
それは,一般の家庭で使われているような小さな浴槽で,イスに座れるお年寄りなら誰でも,介助者1人でお風呂に入れることができるという画期的な入浴法でした。当時,ほとんどのデイサービスでは,杖を使い1人で歩けるお年寄りでも,施設に来ると,ストレッチャーに寝かされ,寝たままで,機械で昇降するリフト付きの特殊浴槽(「特浴」)に入れられていました。歩けるのに「特浴」だったのです。
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.