特集 在宅要介護高齢者の排尿管理
「排尿障害マニュアル」による実証モデル研究のねらいと概要
西村 かおる
1
,
本間 之夫
2
1日本コンチネンタル協会
2東京大学大学院・泌尿器外科学
pp.622-624
発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100713
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はじめに
排泄障害は本人の負担だけではなく,介護者にとっても大きな負担となる。特に在宅では,介護者も高齢化していることが多く,共倒れになりかねない危機的状況のことも多い。
特に排泄介護が介護負担になる理由としては,以下のことがあげられる。
1)排泄は尊厳に関わるため,本人・家族にとって心理的負担が大きい。
2)排泄物そのものが不快で衛生的な問題を起こしやすい。
3)排泄ケアは本人のペースで行なう必要がある。
4)排泄ケアは他のケアよりも回数が多く,昼夜を通すことがある。
5)排泄は連続した動作であるためケアは多岐にわたり,排泄をコントロールするためには食事,移動,衣類の着脱,住宅環境などを整える必要がある。
従って排泄管理をスムーズに行なうことができれば,本人のみならず,介護負担も大幅に軽減される可能性が高い。
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