特集 こんなときこそ漢方を!
【私のイチオシ処方】
実証の漢方診療
新井 信
1
1東海大学医学部専門診療学系漢方医学
キーワード:
実証
,
闘病反応
,
体質強壮
,
防風通聖散
,
桃核承気湯
,
麻黄湯
Keyword:
実証
,
闘病反応
,
体質強壮
,
防風通聖散
,
桃核承気湯
,
麻黄湯
pp.1615-1618
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201808
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「実証」とは
虚実の基本的な概念として、「虚」とは中がうつろなこと(空虚)、「実」とは中に何かが充満していること(充実)である。「証」とは、病人がその時点で示している漢方医学的病態であるから、「実証」とは病気にかかったとき、身体や精神に闘病反応が強く現れている病態だと解釈できる。たとえば、月経痛が非常に強い、関節が腫れて熱感と疼痛が強い、腹診で圧痛が強い、イライラして発狂しそうだ、などの症候を示す病態は、「実証」と見なすことができる。
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