連載 快適な療養生活のために 生理人類学への招待・23
看護・介護からみた生理人類学の重要性
菊池 安行
1,2
1日本生理人類学会
2前 武蔵野女子大学
pp.149-152
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100630
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看護・介護環境の現状
看護・介護の問題は特に高齢者に限った問題ではありません。しかし,その課題性や重要性において圧倒的に高齢者の問題として捉えてよいと思われます。そこで,すでに日本ではなかば常識としてほとんどの人の実感となっている,現在の日本における高齢者の現状について,具体的な数値に触れてみます。
2002(平成14)年9月14日に総務省が「敬老の日」〔ちなみに2002年からは,「敬老の日」が9月の第3月曜日(祝日)になったのに伴い,9月15日が「老人の日」に,同日より21日までの1週間が「老人週間」と定められた〕のために公表した統計調査によると,日本における75歳以上の人口が,はじめて1000万人を超えて1003万人になりました。これは総人口(1億2747万人)の約8%になります。
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