連載 口腔ケアを待つ人々・5
何が夫婦の行動を変えたのか―ある脳卒中患者さんの口腔ケア②
迫田 綾子
1,2
1日本赤十字広島看護大学看護学部老人看護学
2口腔ケア研究会ひろしま
pp.706-709
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100552
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口が痛くて食べられなかった忠さん
前回(8月号)紹介した忠さんは74歳,脳出血の後遺症(左麻痺,嚥下障害,言語障害)があり,寝たきり度ランクC2,要介護度5,療養歴16年。介護者は妻の政恵さんです。
忠さんは,長い療養生活の中で歯の治療や義歯を作成はしたものの,口腔ケアを受けた経験はなかったようです。口腔内は,むし歯で残根となった歯,歯茎の腫脹や出血,義歯の不適合があり,痛みにより食欲が落ちていました。
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