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本誌 本日はいろいろな形で介護支援業務にかかわっておられる3名の方々に,神奈川県からお越しいただきました。のちほど齊藤さんから詳しくお話しいただきますが,神奈川は介護支援専門員(ケアマネジャー)のネットワークが非常によく発達しています。仁科さんは在宅介護支援センターでの経験が長く,川崎市の介護支援専門員連絡会に所属されているのですが,市レベルでの活動も活発なところがあります。三橋さんは,1999(平成11)年10月に訪問看護ステーションをたちあげ,第1世代の介護支援専門員として現場で奮闘され,現在は基幹型在宅介護支援センターに勤務されています。また,齊藤さんが社会福祉士,仁科さんが介護福祉士,三橋さんが看護師といった具合に,ケアマネジャーのバックグラウンドとして,最も代表的な職種の方々です。
制度発足5年後の来年に向けて介護保険制度の見直しがされつつあるところですが,制度の要といわれてきた介護支援専門員制度については問題がいろいろありすぎて手をつけにくいのか,議論が深まっているようには思えません。業務があまりにも広範囲にわたっていることと,事業規模が小さいために1人で悶々と悩む機会も多く,バーンアウトを起こしてしまうといった人も少なくないと聞いています。高齢者相談の窓口でもあるケアマネジャーによろず相談所的な機能は必要だとしても,それをバックアップするシステムはあるのか,また,本来の守備範囲はどこまでなのかといった問題についても整理されないままできているように思います。そのような現状の課題について,第一線で活躍されている皆さんの率直な議論を期待しています。
3人の中で三橋さんのお仕事や,介護支援業務についての問題意識といったものは,本特集の記事でご覧いただくとして,齊藤さんには県のケアマネジャーを取りまとめておられるお立場から,そして,仁科さんには現場のケアマネジャー,あるいは地域型在宅介護支援センターに勤務されている立場から,それぞれ自己紹介も兼ねてお話をお聞かせください。
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