特集 在宅ターミナルケアと看護の役割
在宅ホスピスケアに必要な訪問看護師の役割―訪問看護ステーション中井の実践から
田中 美江子
1
1訪問看護ステーション中井
pp.911-920
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100230
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はじめに
訪問看護ステーション中井は,神奈川県西部の中井町にあるピースハウスホスピス(以下ピースハウス)の患者の在宅生活を支援する目的で,1999年に立ち上げられた。ピースハウスは,癌と診断され,積極的な治療の効果が見込めない患者に対して,質の高いケアと療養に適した生活の場を提供する目的でつくられた施設である。
訪問看護ステーション中井は,看護師5名で構成され,主治医であるピースハウスの医師と協働しながら,できる限り,あるいは最期まで在宅生活を希望する方のニーズに応えている。昨年度は,114人の利用者のうち12人の看取りの支援をさせていただいた。
また,現在は介護保険の利用者が約8割となっているが,私たちの在宅ホスピスケアを評価して,癌以外の疾患でも在宅での看取りの支援を依頼してくれるケアマネジャーもいる。
本稿では,ある事例を中心に,私たち訪問看護ステーション中井が展開している看護から,看護師に求められる役割や,そのために必要なスキルなどを紹介していきたい。
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