特集 改正介護保険と訪問看護事業
訪問看護ステーションのさらなる発展に向けて―多機能化に向けた検討とチャレンジ
山田 雅子
1
1厚生労働省医政局看護課
pp.16-20
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100003
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
1992年に訪問看護ステーションが制度化され,早いもので13年が経過した。10年ひと昔というが,まさにこの短い間に1つの時代が過ぎてしまったように思う。などと書くと,少々寂しげな感じが漂うが,はたして「昔は良かった」のかどうか,そしてこれからの訪問看護の発展について,改正介護保険の施行を前に考えてみたい。
さて,筆者が訪問看護の仕事に就いたのが1986年。医療機関からの訪問看護として,週に2日間,病院を退院した寝たきりの方への訪問看護や,新生児訪問のため,自転車で隅田川の風の中を出かけるのである。訪問看護の仕事がない曜日には,病院内で,乳幼児健診,糖尿病クリニック,慢性疾患クリニックといった,外来患者を対象にした保健指導業務に従事する仕組みになっていたため,訪問看護の対象者はさほど多くなかったのであろう。
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.