特別記事
今,改めて看護管理の起点を振り返る―「病院経営管理改善懇談会」(昭和35年)の歴史的意義
草刈 淳子
1
1愛知県立看護大学
pp.714-720
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901703
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はじめに
今年は,日本病院管理学会設立40周年記念の年に当たる。すでに40年の歳月が経過したことに筆者は感慨を深くした。と同時に,学会設立の背景とも言うべき,旧厚生省内に設置された「病院経営管理改善懇談会」のことに思いを馳せた。筆者にとっては,入省したその年の出来事であったため,強烈な印象が残っているのだが,学会理事会出席者のうち,誰もそのことを直に知っている者がおらず,すでに遠い過去のことになりかけていることに気づかされた。筆者は,同懇談会の報告書が,その後の日本の医療・看護管理に及ぼした影響とその今日的意義を明らかにすることによって,看護管理を考える起点になると捉えてきた。そこで,本稿では改めてこの懇談会の背景と報告書の内容を振り返り,その後の看護の発展との関連を考察したい。
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