特集 激変期に求められる看護管理者のリーダーシップ考
[インタビュー]時代の先を創るリーダーを
嶋森 好子
1
,
福留 はるみ
2
1京都大学医学部附属病院看護部
2聖母女子短期大学
pp.336-341
発行日 2002年5月10日
Published Date 2002/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901622
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TQMと看護の価値をどう病院経営に反映させるか
福留 いま,社会では,小泉首相の異常なまでの人気がその後急落し,経済界では思いもよらなかった大企業の倒産が相次ぎ,いわゆるデフレスパイラルからなかなか抜け出せないという状況が続いています。教育界では,「ゆとり教育」「総合教育」が進められる反面,若年層の凶悪犯罪がマスコミで大きく取り上げられることも多くなってきました。こうして見てみると,政治,経済,教育の枠組みそのものが崩壊の危機に直面しているかのように思えてきます。つまり,これまでの理論や枠組み,その理論から得た実践,実践から得た経験知が通用しにくい時代になってきているのではないでしょうか。
このように混沌とした不安定な時代にあって,看護管理者は,この時代をどのようにとらえ,人,物,金,そして情報と時間の制約のなかで,医療・看護の質の維持・向上に向けて,いかに"いま"を改革していくのかということが問われているのではないでしょうか。これから看護管理者という存在が果たして生き残っていけるのかという危機感をもって,お話をうかがいたいと思っています。
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