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特別記事
臨床実践ガイドライン―EBMによる医療の質・コストの両立,そしてリスク管理
Clinical Practice Guidelines: Using Evidence-Based Medicine to Balance Healthcare Cost and Quality and Manage Medical Malpractice Risk
北沢 直美
1
,
阿部 俊子
1
,
Arnold J Rosoff
2
Arnold J Rosoff
2
1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科
2The Wharton School & Senior Fellow, The Leonard Davis Institute of Health Economics, Univ. of Pennsylvania
2The Wharton School & Senior Fellow, The Leonard Davis Institute of Health Economics, Univ. of Pennsylvania
pp.786-790
発行日 2002年10月10日
Published Date 2002/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901527
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はじめに
近年,医療サービスの分野では,提供されたケアの有効性を見極めるために,アウトカム研究の方法論を取り入れることが多くなってきた。こうした分析的手法を臨床に使おうとする動きを,「根拠に基づく医療」(EBM)と称し,これを「個々の患者に対するケアを決定するに際し,現在得られる最善の根拠を,良心に基づき,明確に,公正に運用すること」1)と定義している。このEBMに費用便益分析を加えると,ケアのコストと,有効性を導くことができる。こうした費用対効果分析(CEA)2)が導入されたのは,医療コストの抑制,限りある資源の適正配分の必要性が広く認められてきたためである。
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