焦点 「医療のリスクマネジメントシステム構築に関する研究」報告書をめぐって
約1万1000件のインシデント事例を集計・分析
川村 治子
1
,
嶋森 好子
2
,
水巻 中正
3
1杏林大学保健学部
2日本看護協会
3読売新聞社保障部
pp.723-733
発行日 2000年9月10日
Published Date 2000/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901275
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2400年前のヒポクラテスの言葉"First do not harm(何よりも患者に害をなすなかれ)"で始まる川村治子氏(杏林大学保健学部教授:主任研究者)の報告書「医療のリスクマネジメントシステム構築に関する研究」が本年6月,厚生省に提出された。侵襲行為という,医療の特殊性の最たる部分で起こる重大な事故に対し,個人のエラーだけにとらわれず,システム上のさまざまな要因をあぶりだし,注目を集めている。
ここでは,川村氏にこの報告書の主眼である「与薬エラー発生要因マップ:注射編(注射エラーマップ)」の作成意図とその活用についてまとめていただき,さらにこの報告を読んでと題して,嶋森好子氏(日本看護協会常任理事)と水巻中正氏(読売新聞社社会保障部長)にご寄稿いただいた。
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