連載 看護管理者の眼・6
データは目的をもって,使いこなそう
田中 由紀子
1
1横浜市立市民病院看護部
pp.514
発行日 2000年6月10日
Published Date 2000/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901230
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病院の中にコンピュータが導入され,いろいろなデータがとられています。看護管理に関しても患者数,稼働率,在院日数など経年的に蓄積されたデータがあります。そのデータは何のためにとり,どのように活用されているのでしょうか。データとして活用していないのに,前例だからといって踏襲されているものはないでしょうか。これらのことを改めて考えてみたいと思います。データをとる手段は発展してきたけれど,それを有効に使いきれているのかどうか,ときどき疑問に感じるからです。
たとえば,婦長が自分の病棟の状況を説明するときに,「うちの病棟は若い看護婦が多くて大変だ」「平均在院日数が短くなって業務が大変だ」とよく言います。では,具体的にその病棟の看護婦の平均年齢はいくつなのか,病院全体とくらべてどうなのか,平均在院日数にしても現在何口なのか,何日短くなったのか,といった客観的データに基づいて説明されることは少ないようです。
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