特集 スタッフの評価とその活用
人と組織のための看護人事考課考―原三信病院の事例から
加藤 尚子
1
1九州大学教育学部
pp.174-181
発行日 1998年3月10日
Published Date 1998/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900786
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はじめに
医療をとりまく環境は劇的に変化している.深刻な構造不況の中で,病院の組織改革の必要性が叫ばれている.
ハード構造の改善や効率性の追求に関しては,さまざまな戦略や評価方法がある.しかし,個人のやる気や組織の活力といった,組織構造の根底にある,目に見えにくい部分への取り組みには定番がなく,組織全体としての評価が非常に難しい.そこで効率的な人のマネジメントの一手段として,盛んに提唱されているのが人事考課制度である.しかし,その具体的な運用と活用方法については明確なイメージに乏しい.確かに人事考課は,業種や組織によって多様であり,一般的な形を示すことは難しいが,病院における人事考課制度の有効性を問うためには,具体的な検証を踏まえた提言が必要だろう.
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